積み残しの法改正-4

 今日は、社会一般のうち国民健康保険法です。

続きを読む "積み残しの法改正-4" »

日白社会保障協定

社一

 ベルギーとの間で社会保障協定が締結され発効しました。

■■解説■■

 年金(医療等が含まれる場合もあり)の二重適用防止や受給
資格期間の通算を目的とする、いわゆる「社会保障協定」が
ベルギーとの間で締結され、平成19年1月1日より発効しま
した。

 ドイツ、イギリス、韓国、アメリカに次いで、5か国めにな
ります(実は、この6月から、フランスとの間の協定も締結さ
れ発効していますが、これは今年の本試験対象外です)。
  
-----------------------------

 社会保障協定については、このブログでもご紹介したことが
ありますのが、簡単に言えば、

 日本人がベルギーの会社に派遣された時は、日本かベルギーの
どちらかの年金に加入するだけでよい。

 日本人がベルギーで年金に加入した期間も、日本の期間と併
せて受給資格期間をカウントしてくれる。

 つまり、二重加入の無駄・外国年金の掛け捨てが防止される
ことを目的とする制度です。

-----------------------------

 ちょこちょこと本試験で出題されています。

 加入国5つは古い順に頭に入れておきましょう。 

* 平成18年合格者の合格体験記は、平成19年1月7日、1月
 14日、1月21日、1月28日、2月4日の記事に掲載されて
  います。是非、お読みください。

児童手当の額

児童手当法

 3歳未満の児童手当が、何番目の子かに関らず1万円になる。

■■解説■■

 今年初めて受験される方は、とにかく目の前にあることをこな
すだけで精一杯の時期かと思います。

 択一の問題を解くことを中心に勉強している方が多いでしょう
が、忘れずに選択式の問題も解いていってください。

 勉強が進んでくると、社会保険労務士試験で本当に恐いのは
択一ではなく選択であると思えてきます。

-----------------------------

 正直な話、択一はやることさえやれば必ず合格点(42~43点)
位の点数は取れるようになります。

 しかし、選択式だけはどれほど勉強しても「落とし穴」があり
ます。

 各科目わずか1問、空欄5つのうち3つを正解しなければ原則と
して不合格確定、というのは非常に厳しいです。

 択一で仮に全然知らない分野の問題が出題されても、最悪その
1問を捨てればよいだけです。

 しかし、選択はそれができません。万一、自分の全然知らない
分野から出題されれば、それだけで0点とか1点で不合格確定です。

  かといって、これさえやっておけばОKというものもないのが
選択です。

 とりあえず、数多くの問題に当たって慣れておく。これくらいは
やっておきましょう。

-----------------------------

 児童手当について、3歳未満の児童については、その子が何番
目の子かに関りなく支給額が1万円となりました

 児童手当の額の計算方法を具体例でみてみましょう。例えば、
以下のように児童がいるとします。

1人目-14歳、2人目-10歳、3人目-6歳、4人目-2歳

 この場合、3歳未満である4人目の子はとにかく1万円です。

 次に、1人目に5千円、2人目に5千円、3人目以下に1万円
を割り当てます。

 14歳の児童は12歳の年度末を越えてますので児童手当の
対象外です。

 残った2人目-5千円・3人目-1万円・4人目-1万円の
合計2万5千円が児童手当の月額になります。

国民健康保険法

社一16-6

 市町村又は特別区の区域内に住所を有する者で、健康保険や
国家公務員共済組合等の被用者保険の被保険者となっていない
者は、すべて当該市町村が実施する国民健康保険の被保険者と
なる。

■■解説■■

 今日は、社会一般の中の国民健康保険法です。

 今年から勉強を始めた方は、あっちこっちにどんどん科目が
飛んでいくので最初は「???」だと思います。

 まだ勉強したことのない科目については、「ふ~ん」って見
ておくだけで大丈夫です。

 それよりも、いま勉強されている科目の「過去問つぶし」
専念してください。

 一問一答の「過去問つぶし」は、最初は全然正解できないで
しょうが、気にする必要はありません。

 いまの時期から「過去問つぶし」をする目的は、問題に正解
するということよりも、膨大な量のテキストを「よく出題され
るところ(過去に出題されたところ)」と「勉強が後回しでも
よいところ(過去にあまり出題されていないところ)」に分け
る、つまりテキストにメリハリをつけるための作業です。

 ですから、どれだけ正解できたかとかそういうことは関係あ
りません。 

 「過去問つぶし」については、最低でも、授業で配布されて
いるトレーニング問題集の過去問部分、これは絶対にやってく
ださい。

 もっと頑張れる人は、第1回目の授業後にご紹介した「条文
順・過去問題集」(iDE社労士塾)などの一問一答形式の択
一過去問題集を手に入れてどんどん解いていきましょう。

 今の段階は、新作問題を解くよりも、一問一答の過去問中心
の勉強をしてください。

* 具体的な勉強法の詳細については、このブログ左側の下の
 方にある「資料バックナンバー」の中の「社労士の勉強を始
 めましょう」をダウンロードしてお読みください。アドレスを直接
 ブラウザのアドレスバーに放り込むと、PDFファイルでダウン
 ロードできます。

-----------------------------

 さて、2年目以降の方。そろそろ再スタートを切ったほうが
よくありませんか?。

 「なにから始めたらいいかわからん」という方。一度、今日
の記事の一番下にPDFファイルであげてある労働一般の択一
過去問をダウンロードして解いてみてください。

 全問正解(誤りの理由も含めて)できましたか?。

 できなかった方は、試験日からの2か月で抜け落ちてしまっ
た知識の補充を、過去問を使って、始めてはどうでしょうか。

-----------------------------

 前置きが長くなりました。今日の問題です。

 正誤としては、×です。

 問題文に書かれている人たち以外にも、生活保護の世帯とか
国保の被保険者にならない人たちがいますということなのですが、
ここでは別の話をします。

 【格言】

 「すべて~」「~のみ」「~に限られる」などは、まず誤り

 他の資格試験を受けたことのある方なら、このことは感覚的に
わかっているかもしれません。

 本問でも「すべて」という言葉が出てきます。こういった類の
言葉が問題文に登場したら、その問題はまず誤りです(100%
誤りというわけではありませんので、そこは誤解なきよう)。

 法律というのは例外がつきものです。その中で、「すべて」と
か「~に限られる」って言い切ってしまうことは、かなり勇気が
いるんです。国内に存在する数多の法律の中で、どこかに1つで
も例外があってはいけないわけですから。

 ということで、この格言、覚えておくと結構役に立ちますよ。

-----------------------------

本問の答え>×

* 労働一般2回目の択一過去問は、この下をクリック!

「rouichi2.PDF」をダウンロード

社会一般

 市町村は、基本指針に即して3年ごとに、5年を1期とする当該
市町村介護保険事業計画を定めるものとされている。

■■解説■■

 あと1週間ですね。

 そろそろこの時期になると試験勉強の内容が夢にでてきたり、食
事をしていても勉強内容が急に気になってテキストを取りに行って
みたり、ある意味軽いノイローゼみたいになってきます。

 合格が近い証拠です。手綱を緩めることなく、最後まで走りぬき
ましょう。

---------------------------

 今年の社会一般は、改正が多すぎて「あら、どうしましょう?」
という感じですね。

 特に、介護保険は、改正がありすぎて大変です。

 介護保険法の改正について、本問の他にいくつかポイントをあげると
すると、

 ・目的条文等の改正(選択式要注意)

 ・要支援状態に、要支援1、2ができた

 ・介護支援専門員に対する規制の強化

 ・食費、居住費等が、原則として保険給付の対象外となった。

 ・公費負担割合の見直し

 ・保険料が、所得別に6段階にされた。

 ・特別徴収(年金からの天引き)が、障害又は死亡を支給事由とする
  年金からも可能になった。

 最低限、これくらいは押さえていった方が良いと思います。

---------------------------

 社会一般の他の科目では、

 ・児童手当の支給対象年齢の引上げ

 ・児童手当の公費負担割合の見直し

 ・社労士法の労働争議不介入規定の削除

 といった辺りでしょうか。

--------------------------

 ただし、問題は改正点「だけ」から作られるわけではありません。

 それ以外の、改正ではない基本事項からも当然出題されるわけです
からそちらでの取りこぼしもないようにしましょう。

--------------------------

 「3年ごとに、5年を1期」ではなく、「3年を1期」として定める
ものとされています。

本問の答え>×

社会保険労務士法

社一15-6

 開業社会保険労務士は、その業務に関する帳簿に必要事
項を記載し、帳簿閉鎖の時から2年間保存しなければなら
ない。開業社会保険労務士でなくなったときは、その時か
ら1年間保存しなければならない。

■■解説■■

 月曜日に大相撲名古屋場所を観に行ってきました。

 私たちが座った席は、ツインボックスという2人用の枡
席でした。これは、一般の4人用の枡席を2人用の枡席に
改造してあるものです。

 一般の4人用の枡席は一枡に座布団が4枚並んでいるの
ですが、ツインボックスは一枡が座布団2枚+テーブルと
いう構成になっていて、足を伸ばしてゆっくりくつろぐこ
とができるようになっています。

 4人用の通常の枡席に大人4人で座ると、ちょっときつ
いんですよね。1人分のスペースが座布団1枚ですから。

 このツインボックスは桝席の中では後ろの方なのですが、
愛知県体育館は狭いので、そんなに後ろの方とは感じませ
ん。

 ツインボックス、おススメです。

--------------------------

 いわゆる「書類の保存義務」です。各科目で出てきます。

 まずは、原則。

 「被保険者」が出てこない法律(労基、安衛、労災)

  → 3年

 「被保険者」が出てくる法律(雇用、健保、国年、厚年)

  → 2年

 これが原則になります。これを押さえてから、各法律の
中の例外となるものを押さえていってください(例えば、
雇用保険は原則2年だけど、被保険者に関する書類は例外
的に4年というふうに)。

 この書類の保存義務のところも、時効と同じで、出題さ
れるときには「知っていれば解けるし、知らなければ解け
ない」というかたちで出てきますので、試験の前にはきち
んと暗記しておかなければいけないところです。

--------------------------

 社会保険労務士法は、そもそも上に書いた原則があては
まりません。

 「被保険者」が出てこない法律なのに、書類の保存義務
が2年
です。ちょっと変わった法律ですね。
   
-------------------------

 この問題は更にそこから派生して、開業社会保険労務士で
なくなったときは‥‥ということも訊いていますが、同じく
書類の保存義務は2年になります。

本問の答え>×

児童手当法

社一13-10

 受給資格者は、児童手当を受けようとするときは、受給
資格、児童手当の額について住所地の市町村長の認定を受
けなければならない。

■■解説■■

 そのとおり○です。

 しかし、こう考えて×としてしまった人もいるかもしれ
ません。

 受給資格者が、国家公務員であれば所属する各省庁の長
又はその委任を受けた者、地方公務員であれば所属する都
道府県もしくは市町村の長又はその委任を受けた者、の認
定を受けなければいけない。

 この文章は、この例外が書かれておらず、全部の受給資
格者が住所地の市町村長の認定を受けなければならないと
読めるから×だと。

--------------------------

 ここが社会保険労務士試験の難しいところです。

 確かに、この場合、上に書いた理由で×と判断できる人
はすごくよく勉強している人です。

 まさにそのとおりなのです。この文章を×と判断するこ
とも可能です。

 ただし、それは、こうやって「一問一答で見ると」とい
う条件がつきます。

--------------------------

 何を言いたいかというと、すこし長くなりますが、この
13年の問10全体を見てみることにします。

 児童手当法に関する次の記述のうち、誤っているものは
どれか。

 A 支給要件児童が日本国内に住所を有していれば、そ
  の支給要件児童と生計を同じくする父又は母が日本国
  外に住所を有していても、児童手当は支給される。

 B 児童手当法にいう児童とは、18歳に達する日以後
  の最初の3月31日までの間にある者をいう。

 C 児童手当の額は、国民の生活水準その他の諸事情に
  著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ず
  るため、すみやかに改定の措置が講ぜられなければな
  らない。

 D 受給資格者は、児童手当を受けようとするときは、
  受給資格、児童手当の額について住所地の市町村長の
  認定を受けなければならない。

 E 被用者に対する児童手当(特例給付を除く)の支給
  に要する費用は、その10分の7に相当する額を一般
  事業主から徴収した拠出金をもって充て、その10分
  の2に相当する額を国庫が負担し、その10分の0.5
  に相当する額を都道府県と市町村がそれぞれ負担する。

 こういう問題です。

注)Eについては、今年の改正前の数字のまま載せてあり
  ます。出題当時は正しい選択肢でした。

 この問題を見たときに、「ああ、これはAが明らかに
誤りだよね。出題者は、これを選ばせたいんだね」と素直
出題者の意図に乗ってあげて欲しいのです。

 それを上に書いたような理由で、「いやDも誤りだ。
これはAとDの両方×だ。おかしい、おかしい」という
ふうに考えて意地を張ってDを答えとしてしまうと、点数
が取れないことになります。

--------------------------

 確かに、選択肢ごとにバラバラで見ていくと、Dも誤り
かもしれません。

 しかし、この問10を全体で見た時に、AとDのどちら
が「より誤っていますか」(どっちがよりクロですか)と
訊かれたら、これは間違いなくAです。

 ずっと前にここにも書いた「比較」という話です。誤り
と読める2つの選択肢があったら、「より明確に誤ってい
る」選択肢を選ぶということ。

 色々と言いたい事はあるでしょうが、試験で点数を取る
ためには、

 出題者の意図に逆らわず、うまく騙されてあげる(騙さ
れたフリをしてあげる)ことも必要


だということです。

--------------------------

 もう1つ、この選択肢が誤りとされない理由があります。

 それは、この文章が児童手当法第7条第1項の条文その
ままの文章
である、ということです。

 条文そのままで問題文を作ってきた場合、他にある例外
規定とかに触れられていなくても(もちろんその条文自体
に書かれている例外とか但書に触れられてないというのは
除いて)、そのまま○の選択肢として出題することがほと
んどです。

本問の答え>○

老人保健法

社一14-6

 65歳の者も、障害の状態によっては、医療の対象と
なり得る。

■■解説■■

 「いまさら」ですが、スキャナーを買いました。

 このブログにも図を載せたりできる日が来るかもしれま
せん。

 あと過去問題集をスキャンして、OCRソフトでテキス
トデータにして、授業で使える形に編集できたらと考えて
います。
 
--------------------------

 老人保健には、医療等の保健事業と医療等以外の保健事
業の2種類が規定されています。

1、 医療等の保健事業は、市町村の区域内に居住地を有
  する

  (1)75歳以上の者

  (2)65歳以上75歳未満の者であって、厚生労働
    省令で定めるところにより、政令で定める程度の
    障害の状態にある旨の市町村長の認定を受けた者

2、 医療等以外の保健事業は、市町村の区域内に居住地
  を有する

   40歳以上の者

 が、それぞれ対象となります。
        
--------------------------

 医療等の保健事業のところと間違えやすいのが、介護保
険法の要介護者のところです。

 (1)65歳以上の者

 (2)40歳以上65歳未満の者であって、その要介護
   状態の原因である身体上又は精神上の障害が特定疾
   病によって生じたものであるもの

 似てますけど、全然違いますので注意してください。

--------------------------

 老人保健法では、この他に「保険者」の定義にも注意で
す。

 他の保険の法律では、「保険者=運営主体」ですが、老
人保健法の場合、「保険者=拠出金納付の義務を負うもの」
です。

社一14-6
 老人保健法における「保険者」とは、医療に関する給付
を行う政府、市町村、国民健康保険組合、健康保険組合で
ある。

答え>× これ以外にも、共済組合や日本私立学校振興・
    共済事業団が含まれます。

--------------------------

本問の答え>○

介護保険法

社一16-6

 介護保険の被保険者は、第1号被保険者(市町村の区域
内に住所を有する65歳以上の人)及び第2号被保険者
(市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の
医療保険加入者)の2種類に区分される。

■■解説■■

 今年の社会一般は、介護保険法、児童手当法、社会保険
労務士法など、改正が目白押しです。

 介護保険法は昨年(平成17年)たくさん出題されまし
たので、今年はどうかな?とも思うのですが・・・。
 
--------------------------

 本問はそのとおり○です。同じような問題として、こん
な問題も出ています。

社一12-8
 被保険者は40歳以上で、65歳以上の第1号被保険者
と40歳以上65歳未満の医療保険加入者である第2号被
保険者とに区分されている。

答え>○ 

--------------------------

 年齢要件の他に、第2号被保険者は「医療保険加入者」
に限られている点も見ておいてください。

 医療保険に加入していない、例えば生活保護受給者など
は、介護保険の被保険者にならないということです。

--------------------------

 ついでに、こんな問題も。

社一15-8
 介護保険の保険料は40歳以上の者から徴収されるが、
給付は65歳以上の者のみを対象としている。

答え>× 

 40歳以上65歳未満の者であっても、要介護状態の
原因である身体上又は精神上の障害が、加齢に伴って生
ずる心身の変化に起因する疾病であって政令で定めるも
の(特定疾病)によって生じたものである場合は、給付
が行われます。

 「特定疾病」の具体例としては、初老期認知症や脳血
管疾患などが挙げられます。

* 細かい法改正ですが、今年から「特定疾病」に「末
 期がん」が加えられました。
  ちょっとだけ頭に入れておいてもいいかと思います。

--------------------------

本問の答え>○