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解雇制限

労基26-2

 就業規則に定めた定年制が労働者の定年に達し
た日の翌日をもってその雇用契約は自動的に終了
する旨を定めたことが明らかであり、かつ、従来
この規定に基づいて定年に達した場合に当然労働
関係が終了する慣行になっていて、それが従業員
にも徹底している場合には、その定年による雇用
関係の終了は解雇ではないので、労働基準法第
19条第1項に抵触しない。
 

■■解説■■

 年度変わりの忙しさにかまけて、更新を1週
怠ってしまいました。申し訳ありません。

 その間に、労働基準法の改正案が閣議決定さ
れ、今後国会での審議を経て来年4月1日施行
が予定されています。

 その内容は、今年の試験には直接関係してき
ませんのでよいのですが、「適用除外」「みなし
労働時間制」「年次有給休暇」等の改正が含ま
れていますので、もしかしたら今年の本試験で
この辺りが訊かれる可能性もあるのかな?と
思います。

 特に「みなし労働時間制」はここ数年の過去
問が少ない分野ですので、特に要注意かと。

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 本問は解雇制限の問題です。

 長々とした前提がついていますが、いわゆる
「通常の定年退職」は解雇にはなりません。

 よって、解雇制限の規制は受けません。

 すなわち、解雇制限事由に該当している労働
者であっても、定年年齢に達した場合に労働契
約を終了させることができます。

-----------------------

 この問題文が長々と前提を書いているのは、
こんな通達があるからです(昭和22年の通達
なので、やや読み取りづらいです)。


 某事業所の就業規則に「従業員満55歳に達
したるときは定年に依り退職する。但し重役会
議の議を経てその儘継続して使用する場合が
ある」と規定されている場合、「特定の期日が到
来した際解雇することがある旨定めた」労働契
約ではなく一応退職の時期が明確に規定されて
いるので法第20条の解雇の予告は必要なきも
のと解せられるが、又他面但書の規定により継
続して使用せられつつあるものも尠からず、従
って定年に達したことにより契約が自動的に終
了すると解し難き点もあるが取扱上いずれを妥
当とするや。


 設問の場合は、契約が自動的に終了するもの
と解せられないから法第20条の解雇の予告を
必要とする。

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 また、平成22年に出題されていますが、

22-2
 定年に達したことを理由として解雇するいわゆ
る「定年解雇」制を定めた場合の定年に達した
ことを理由とする解雇は、労働基準法第20条
の解雇予告の規制を受けるとするのが最高裁
判所の判例である。

 この問題の答え>〇

 というように、就業規則等の規定如何によって
は定年にも解雇制限・解雇予告の規定の適用
が認められてしまう場合があるため、その辺り
を突っ込まれないように、出題者は注意深く書
いているということです。

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 本問の場合は、原則通り解雇制限の規定は
適用されません。

本問の答え>〇 

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コメント

こんにちは MSKです。

私もだいぶ、御無沙汰してしまいました。すみません。
いつもブログは拝見していましたので、ご容赦下さいませ。

やまねこ先生の講義を受講させてもらっていた時に、法改正について、よくこんな話を聞いたことを思い出しました。

今回のように法改正の施行日が試験範囲に入らない場合は、改正前の条文や論点が出題される事があると、

次年度以降は、法改正になればもう出題できない訳ですから、ラストチャンスで出るかも?という訳なんですが、今年の試験は、そもそも試験範囲になっている法改正が、例年になく多い気がします。

4月になって、これから答練や模試などの直前期に入っていきますが、まだまだ先は長いので、モチベーションを維持しながら、勉強に励んで下さい。

私も法改正だけは講義を受講しようと思っています。

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