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法改正事項(3)

 来年試験に向けての法改正事項。

 第3回の今日は、高年齢者雇用安定法の
改正事項についてご紹介いたします。

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 高年齢者雇用安定法の改正事項は、大きく
4つあります。

one 継続雇用制度の対象者を限定できる
  仕組みの廃止

two 継続雇用制度の対象者を雇用する企業
    の範囲の拡大

three 義務違反の企業名を公表する規定の導入

four 高年齢者雇用確保措置の実施・運用に
  関する指針の策定

 
 順に、見ていきます。

 
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 まず、one

 これはまず、現行制度がどうなっているか
から見ていきます。

 現在、65歳未満の定年を定めている事業
主は、高年齢者雇用確保措置を講じることが
義務づけられています。

 高年齢者雇用確保措置とは、以下のいずれ
かの措置です。

A 65歳以上への定年の引き上げ

B 65歳以上までの継続雇用制度の導入

C 定年の定めの廃止

 そして、このうち B 継続雇用制度については、

  原則として、希望者全員を対象とする

ものでなければなりませんが、

  例外として、労使協定で対象者を限定
  する基準を定めることができる

こととなっていました。 

 ここまでが、現行制度の話です。

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 これがどう変わったのか。

 今回の改正では、

 労使協定で対象者を限定する基準を定め
ることができるという上記例外規定が削除


されました。

 つまり、継続雇用制度は「希望者全員を
対象とする」ものしか認められなくなったと
いうことです。

 ただし、突然こうしてしまうとさすがに
影響が大きすぎるので、経過措置を置いて
従来の労使協定による基準も適用すること
ができるよう配慮されています(詳細は
授業の中で)。

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 続いてtwo

 これは継続雇用制度を導入したときの
「継続雇用する事業主」の範囲について
の話です。

 この「継続雇用する事業主」の範囲を

 自社に限らず、特殊関係事業主(子会社
や関連会社など)まで広げることができる


ようになりました。

 簡単に言えば、定年を迎えた親会社の
高年齢労働者を親会社が自社で直接継続
雇用しなくても、子会社や関連会社に雇用
させるような継続雇用制度でもよくなったと
いうことです。

 詳しい特殊関係事業主の範囲について
は、現在まだ省令「案」が出てきた段階
ですので、今後法施行の来年4月1日ま
でに正式に決まることになります。

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 そしてthree

 これもまず、現行制度の話をします。

 みなさんが労働一般で勉強する法律の
中で、その違反に対して

      企業名の公表

という制度を設けている法律にはどんな
ものがあったでしょうか。

 労働者派遣法、障害者雇用促進法、
 男女雇用機会均等法、育児介護休業法、
 職業安定法(施行規則)

 こんなところです。

 ここに、高年齢者雇用安定法が新たに
仲間入りという改正です。

 高年齢者雇用確保措置を実施していない
事業主に対して、助言・指導・勧告が行われ
ます。

 この勧告にも従わない事業主について、
企業名の公表をすることができる旨の
規定が今回設けられました。

 
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 最後、four

 この指針もまだ「案」の段階ですので、
詳細は来年の法改正まとめの授業でという
ことになります。

 簡単に内容をご紹介すると、上記の継続
雇用制度の改正で「希望者全員を対象と
する」としたけれど、

 心身の故障のため業務に耐えられない
労働者

とか

 勤務状況が著しく不良で引き続き従業員と
しての職責を果たし得ない労働者

 こんな人たちは、継続雇用しなくてもいいよ
といったようなことが書かれています。

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