« 雇用保険法改正(3) | トップページ | 労働時間の意義 »

老齢厚生年金の加給年金額

厚年15-3
 老齢厚生年金の受給権を取得した当時は被保険者期間が240
月未満であったために加給年金額が加算されていなかった受給権
者について、その後退職した時点で改定が行われ240月以上と
なった場合には、老齢厚生年金の受給権を取得した当時の生計維
持関係を確認し加給年金額が加算される。

■■解説■■

 老齢厚生年金の加給年金額は、一定の要件を満たす配偶者又は
子がいるときに支給されます。

 その要件の1つとなっている「生計維持」関係は、「受給権者がその
権利を取得した当時」(特別支給の老齢厚生年金であれば、定額部
分支給開始時点)で判断することになります。

 では、受給権取得当時はその年金額の計算基礎となる被保険者
期間の月数が240月未満であり加給年金がつかなかった者が、
その後被保険者期間を増やして240月以上になった場合は、いつ
の時点で生計維持関係を判断するのでしょうか?。

-----------------------------

 例えば、こんな場合です。

 特別支給の老齢厚生年金の受給権者であるAさん(わかりやす
いように60歳から報酬比例部分・定額部分とも支給される人と
します)がいます。

 Aさんは、60歳になった時に特別支給の老齢厚生年金の受給
権を取得しました。Aさんには加給年金の要件を満たす65歳未
満の奥さんがいましたが、その時点ではAさんの厚生年金加入月
数は230月。要件を満たさず、加給年金はつきませんでした。

 Aさんは、60歳以後も会社勤めを続けました(厚生年金に加
入し続けた)。10か月後に、晴れてAさんの厚生年金加入月数
は、240月になりました。

 しかし、この時点では加給年金の生計維持の認定はされません。
その時点でもAさんが会社勤めを続けているからです。では、
いつ生計維持の認定はなされるのか?。

 実際の月数が240月以上となった後で、Aさんが会社を辞め
て(厚生年金の被保険者でなくなって)1か月経った時(退職改
定の時)に行われます。

 つまり、この場合の生計維持認定は、実際に240月以上とな
った時点でなされるのではなく、退職改定により被保険者期間の
月数が240月以上となった時に行われるのです。 

-----------------------------

 これを条文では、こう言っています。太字のところです。

法第44条

 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の
月数が240以上であるものに限る)の額は、受給権者がその権利
を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金
の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であっ
たときは、退職改定の規定により当該月数が240以上となるに
至った当時)
その者によって生計を維持していたその者の65歳
未満の配偶者又は子(18歳に達する日以後の最初の3月31日
までの間にある子及び20歳未満で障害等級1級若しくは2級に
該当する障害の状態にある子に限る)があるときは、加給年金額
を加算した額とする。 

-----------------------------

 「老齢厚生年金の受給権を取得した当時」ではなく、「退職時
改定により、被保険者期間の月数が240以上となったとき」の
生計維持関係を確認します。

本問の答え>× 

« 雇用保険法改正(3) | トップページ | 労働時間の意義 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/138174/44551703

この記事へのトラックバック一覧です: 老齢厚生年金の加給年金額:

« 雇用保険法改正(3) | トップページ | 労働時間の意義 »