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使用者の定義

労基19-1
 いわゆる在籍出向の出向労働者については、出向元及び出向先の
双方とそれぞれ労働契約関係があるので、出向元及び出向先に対し
ては、それぞれ労働契約関係が存する限度で労働基準法の適用があ
る。すなわち、出向元、出向先及び出向労働者三者間の取決めによ
って定められた権限と責任に応じて出向元の使用者又は出向先の使
用者が出向労働者について労働基準法における使用者としての責任
を負うものである。

■■解説■■

 まだ勉強を始めたばかりで全科目を見ていない初学の方は、自分
が既に勉強が済んでいる範囲で、この過去問解説を読んでいってく
ださい。

 まだ勉強していない範囲の問題を、無理にわかろうとする必要は
ありません。

 再受験の方は、いまメインで勉強している科目以外の科目の過去
問がここに載った時には、この科目のこともちょっと思い出してく
ださい。記憶のメンテナンスになります。

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 出向の話です。まず、出向には2種類あります。

 在籍出向移籍出向(転籍)です。

 在籍出向は、出向元に籍を残したまま出向先と労働契約を結ぶ
ことになりますから、この人は出向元と出向先の2つの事業所の
労働者ということになります。

 これに対して、移籍出向は、出向元との関係を切って出向先と
労働契約を結びますから、この人は出向先の事業所の労働者とな
ります。

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 移籍出向は、出向先(使用者)=労働者という関係があるだけ
ですから、いたってシンプルです。出向先が労働基準法の適用を
受けます。

 これに対して、在籍出向の場合は、

 出向元(使用者)=労働者 という関係と、

 出向先(使用者)=労働者 という関係の、2つの関係が同時に

 存在しています。

 で、出向元と出向先、どっちに労働基準法の適用があるの?とい
う話になるわけです。

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 この点について、通達はまさに本問の問題文と同じ結論を出して
います(というより、本問の問題文が根拠になっている通達をその
まま写して出題しているだけなんですけどね)。

 この長い文章の中で、押さえておくべきキーワードは、

     それぞれ労働契約関係が存する限度で

 ここを押さえておいてください。

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 同じところを訊いている過去問が、平成14年にも出題されています。

14-2
 いわゆる在籍型出向の出向労働者については、出向元及び出向先
の双方とそれぞれ労働契約関係があるので、原則として出向元及び
出向先に対してはそれぞれ労働契約関係が存する限度で労働基準法
等の適用があるが、そのうち労働契約関係の基本である賃金に関す
る事項については出向元のみが使用者となり、それ以外の事項につ
いては、出向元、出向先及び出向労働者三者間の取決めによって定
められた権限と責任に応じて、出向元の使用者又は出向先の使用者
が出向労働者について労働基準法等における使用者としての責任を
負うものと解されている。

この問題の答え>×
 賃金に関する事項については出向元のみが使用者となり‥‥とい
う点が誤りですね。
 
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本問の答え>○ 

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