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健康保険法の目的

健保17-7

 被保険者数が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者
であって、一般の従業員と著しく異ならないような労務に従事して
いる者については、その者の業務遂行の過程において業務に起因し
て生じた傷病に関しては、健康保険による療養の給付が行われない。

■■解説■■

 毎回取り上げる過去問の科目がバラバラなのには、意味があります。

 社会保険労務士試験は、出題対象になる科目が何科目もあります。

 みなさんが勉強するときには、当然いまメインで勉強している科目
はよくわかっているのですが、これが次の科目へ移ると、前に勉強し
ていた科目というのはものの見事に忘れてしまうのです。

 ですから、

 いま勉強している科目(メイン) + 以前に勉強した科目(サブ)

という形で、メイン科目一辺倒ではなく、毎日少しだけサブ科目を勉
強して欲しいのです。

 そうすれば、抜け落ちていく記憶も少なくて済み、後で慌てなくて
すみます。

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 というわけで、今日は健康保険です。

 健康保険の目的条文で一番に確認しなければいけないのは、

         業務外の事由による

 という言葉です。

 労災保険‥‥業務上(+通勤)のケガ等

 健康保険‥‥業務外のケガ等

 と、法律ははっきりと守備範囲を分けています。

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 とすると、ここで不都合が出てきます。登場人物は、「零細企業
(法人)の社長-Aさん」と「零細個人事業主-Bさん」の2人で
す。

 Aさんは社長とは名ばかりで、実体は従業員と一緒になって現場に
出て働いているという典型的な零細企業のオヤジさん。

 Bさんも従業員と一緒になって現場で働くような個人事業のオヤジ
さんです。

 この2人が、仮に仕事中にケガをした場合を考えてみます。

 Aさんは法人の社長ですから、労災保険の適用はありません(労働
者ではない)。
 更に、仕事中のケガですから、健康保険も適用はありません(業務
外ではない)。

 これに対して、Bさんは個人事業主ですから、確かに労災保険の
適用はありませんが、入っている国民健康保険は使えます。
 なぜなら、国民健康保険はその適用範囲において業務上・業務外を
区別していないからです(このことは、後に社会一般で勉強します)。

 同じような形態で働いているオヤジさん2人が、同じように仕事中に
ケガをした場合に、このように異なる結論で良いのか?。

 これに対して、出した結論が本問の元になっている通達です。
 
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 どうしたかと、簡単に言ってしまうと、

1、 被保険者数が5人未満である法人の適用事業所の代表者で、一
  般の従業員と著しく異ならないような労務に従事している者につ
  いては
(上の例のAさんのような場合)

2、業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病に関して(仕
 事中のケガについても)

 健康保険から保険給付(傷病手当金を除く)を行う

 としました。こうすることで、Aさんのようにどちらの公的保険制度
からも救済されない者を保険の対象としたのです。

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 本問では結論が反対になっています。

本問の答え>×

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