« 教育訓練給付金 | トップページ | 就業規則の作成及び届出 »

遺族厚生年金の額

厚年17-7

 老齢厚生年金の受給権者の死亡により支給される遺族厚生
年金の額の計算において、計算の基礎となる被保険者期間の
月数に300月の最低保障は適用されないが、給付乗率につ
いては生年月日に応じた乗率が適用される。

■■解説■■

 本格的に梅雨の季節に入りました。

 晴耕雨読。しとしと雨降る夜は、ひとり心静かに勉強をしま
しょう。

 あと2か月で、これまでのみなさんの成果を出す時が来ます。
 
--------------------------

 この問題の前提として、遺族厚生年金の支給要件について
「短期要件」「長期要件」という言葉の意味を再確認しておき
ましょう。

 短期要件

 1、被保険者が死亡したとき
   ・・・現役サラリーマンの死亡の場合です。

 2、被保険者であった者が資格喪失後に、被保険者であった
   間に初診日がある傷病により初診日から起算して5年を
   経過する日前に死亡したとき
   ・・・在職中に初診日がある傷病で、退職してから死亡
      した場合です。

 3、障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある障害
   厚生年金の受給権者が死亡したとき
   ・・・「1級又は2級」という点、要注意です。

 長期要件

 4、老齢厚生年金の受給権者が死亡したとき
   ・・・サラリーマンだったおじいちゃんが老齢厚生年金
      をもらっていて、そのおじいちゃんが死亡して、
      おばあちゃんが遺族厚生年金をもらうという場合
      です。
      
 5、老齢厚生年金の受給資格期間を満たしている者が死亡し
   たとき

 5つある支給要件が、このように「短期要件」と呼ばれる場
合と「長期要件」と呼ばれる場合の2つに分かれます。

 なぜ2つに分けるのかというと、「短期要件」と「長期要件」
では、遺族厚生年金の額の計算式が違うからなのです。

--------------------------

 違いをまとめると、以下のようになります。

          短期要件         長期要件

給付乗率   定率(5.481)    生年月日で違う

被保険者  300月未満は300月    実期間
期間     (300月みなし)

 この問題は、ここを聞いています。

 「老齢厚生年金の受給権者の死亡」と言っていますから、
これは「長期要件」の話です。

 「長期要件」では、給付乗率は生年月日により異なり、被
保険者期間については300月みなしはありません。

 よって、この問題文は○ということになります。

--------------------------

 平成15年には、こんな問題も出題されています。

厚年15-2

 老齢厚生年金の受給権者が死亡したことにより支給される
遺族厚生年金の額について、その額の計算の基礎となる被保
険者期間が300月未満のときは、これを300月として計
算する。

答え>× これも「長期要件」ですので、300月みなしは
     ありません。
     

--------------------------

 まずは、遺族厚生年金の5つある支給要件を全部言えること

 次に、それらを短期要件・長期要件に区分けできること

 更に、短期要件・長期要件で、給付乗率と被保険者期間が
どうなっているか言えること

 これらを再確認しておきましょう。

本問の答え>○

« 教育訓練給付金 | トップページ | 就業規則の作成及び届出 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/138174/10580607

この記事へのトラックバック一覧です: 遺族厚生年金の額:

« 教育訓練給付金 | トップページ | 就業規則の作成及び届出 »