« 2006年4月 | トップページ | 2006年6月 »

妊産婦の時間外労働等の制限

労基17-5

 使用者は、労働基準法第66条第2項及び第3項の規定
により、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以
下「妊産婦」という)が請求した場合においては、同法第
33条第1項及び第3項並びに第36条第1項の規定にか
かわらず、時間外労働、休日労働又は深夜業をさせてはな
らないが、同法第41条第2号に規定する監督又は管理の
地位にある妊産婦については、時間外労働、休日労働及び
深夜業をさせることができる。

■■解説■■

 そろそろ法改正対策の時期です。

 なぜ社会保険労務士受験で「法改正、法改正」とそんな
に騒ぐのでしょう?。

 それは、この昨年法改正があった部分というのは、今年
(及び来年)の本試験に出題されることが、非常に多いか
らなのです。

 社会保険労務士試験も何十年も続けていると、ほとんど
の分野が既に出題され尽くしてきます。

 そうなると問題を作成する側として「マンネリを避ける
ために、目先を変えた問題も出したいな」と思ったら、
新しくできた制度とか新しく変わったところ、こんなとこ
ろで問題を作るしかないんですね。

 ですから、法改正分野を改めて押さえておくということ
は、ある意味今年の本試験における(かなり効率のいい)
ヤマ当てということなのです。

 ちょっと細かいところまで目配りしておくと、思わぬ
点が拾えることがあります。

--------------------------

 前回に引き続き、昨年出題された問題です。

 最近は、特に労働基準法で、本問のような長~い問題
文が多いです。選択肢のAからEまで読むだけで大変と
いう問題もあります。

 負けないでくださいね。これは出題者の陰謀です。
長~い問題文を読ませて、受験生を動揺させ、疲れさせ、
やる気を削ごうとしているのです。

 この陰謀にはまってしまった受験生から、現場でパニ
くって脱落していきます。

 ですから、これが陰謀だともう分かっているみなさん
は、こんな問題が出たら「ああ、またやってるね」とま
ずは思って心を落ち着けてください。

 そして心静かに問題文を読んでみて、その場でよくわ
からなければ、とりあえず保留にしておいて、次へ次へ
と進んでいきましょう。

 単純計算で択一は1問3分ペースでいかなければ、最
後まで解けません。1つの問題で5分も10分も考えて
いる時間はないのです。

 長~い問題を10分かけて解いて仮に正解しても1点、
普通の問題を2分ですらすら解いて正解しても1点です。

 とにかく点数は拾えるところから、どんどん拾ってい
ってください。

 そして最後まで解いてから、時間を少し余らせて、こ
ういう長~い問題で保留にしておいたものを読み返して
みます。すると、もう他の問題は解けているという心の
余裕で冷静に解くことができると思います。

--------------------------

 本問で問題となるのは、管理監督者が適用除外になって
いるのは何についてなのかということです。

 管理監督者が適用除外とされているのは、労働時間・
休憩・休日
の規定です。これらの規制を受けませんよと
いうことです。

 ここでいう労働時間の規制というのは、労働時間の
長さの規制です。

 人間はあまり長時間働きすぎると体に良くないという
ことです。

 それに対して、深夜業の規制というのは、労働時間の
時間帯の規制です。

 労働時間の長さとは関係なく、人間は本来昼間活動す
る動物だということです。だからイレギュラーな形の深
夜に活動する(働く)場合は配慮が必要ですねというこ
とです。

 労働時間の規制=長さの規制

 深夜業の規制=時間帯の規制
 
--------------------------

 こう考えると、労働時間の規制と深夜業の規制は全く
その趣旨が違うということがわかって頂けると思います。

 管理監督者である妊産婦であっても、深夜業の規定は
適用除外とならないため、請求があった場合に深夜業を
させることはできません。

 この部分は平成15年6番平成13年7番等でも問
われています。併せて見ておいてください。

本問の答え>×

障害厚生年金の支給停止

厚年17-2

 業務上の傷病により障害等級に該当する程度の障害の状
態にある場合に、当該傷病により労働基準法第77条の規
定による障害補償を受ける権利を取得したときは、障害厚
生年金は6年間、その支給が停止されるが、労働者災害補
償保険による障害補償年金を受ける権利を取得したときは、
障害厚生年金は支給停止とならない。

■■解説■■

 願書の提出期限は、今週水曜日までです。お忘れなく。

--------------------------

 昨年出題された問題です。この問題にはいくつかのポイ
ントが含まれています。

1、当該傷病によりという部分

 ここではこんな過去問が出題されています。

厚年16-7

 障害厚生年金の受給権者が当該障害以外の支給事由によ
って労働基準法第77条の規定による障害補償を受けた場
合であっても、当該障害厚生年金は6年間支給停止される。
 答え>×  

 あくまでも、同一の傷病に関して障害補償を受けた場合
に支給停止の対象になるということです。

--------------------------

2、労働基準法の規定による障害補償という部分

 この部分を労働者災害補償保険法の規定によるという形
に変えて誤りという問題もよく出題されます。

 典型的なひっかけ問題ですので、要注意です。本問後半
にあるとおり、労災保険の障害補償年金は支給停止されま
せん。

 ここでは関連するこんな過去問も見ておいてください。

厚年13-7

 業務上の傷病に起因して障害状態になり、労働者災害補
償保険法による障害補償年金の給付を受けた場合には、障
害厚生年金の一部が併給調整されることになる。
 答え>×

 労災の障害補償年金と併給される場合は、労災の側が調
整を受け、厚年の方は調整を受けません。
 
--------------------------

3、6年間支給停止されるという部分

 この数字を変えて誤りという問題はあまり出題されませ
んが、しっかり覚えておいてください。

--------------------------

 本問はそのとおり正しいです。同様な問題は平成12年
3番
にも出題されています。

 頻繁に出題されている分野です。

本問の答え>○

移転費

雇用12-5

 受給資格者が知人の紹介等によって公共職業安定所とは
無関係に遠隔地に就職する場合、移転費が支給されること
はない。

■■解説■■

 マイナー分野の「移転費」です。過去7年遡っても、択一
ではこの1肢しか出題されていません。

--------------------------

 ほとんど試験に出てこないマイナー分野については、普
段の勉強では、まあ無視しておいても大丈夫です。

 社会保険労務士試験はとにかく範囲が膨大ですから、な
んでもかんでも隅から隅まできっちりやろうとしても、そ
れはムリというものです。

--------------------------

 ただ、本試験直前になったら、マイナー分野であっても
一度は必ず目を通しておく機会を作ってください。

 その時も、事細かに暗記する必要はありません。軽く基
本的なところをざくざく押さえていってください。

 択一ならば全然知らない分野が出題されても、まあOKと
言えばOKなんです。最悪その1問だけを捨てればいいんで
すから。

 しかし、選択で自分が全然やってなかった分野が出題され
ると、これは悲劇です。その1問だけで不合格決定になりか
ねません。

 ですから、直前が近づいたら、まるっきりの「穴」になっ
ている分野はできるだけなくしておきましょう。

--------------------------

本問の答え>○

寡婦年金

国年11-1

 寡婦年金は、夫が死亡した場合において、夫の死亡当時
夫によって生計を維持し、かつ、夫との婚姻関係(届出を
していないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を
含む)が5年以上継続した65歳未満の妻に支給する。

■■解説■■

 寡婦年金、死亡一時金、脱退一時金。だいたいテキスト
に3つ並んで出てきます。

 それぞれ要件があり、全部重要なのですが、なかでも

「納付済期間と(半額)免除期間と併せて何年(何か月)
以上」

 という部分が、この3つはよく似ています。 

--------------------------

 よく似ているということは、よく問題として聞かれると
いうことでして、ここの各要件をシャッフルして入れ替えの
問題は簡単に作りやすいのです。

 こういう場合「なんとなくうろ覚え」という状態が一番
危険です。まだ整理できていない方は、一度3つを並べて
みて、同じところ・違うところをしっかり意識して覚えて
いってください。

 こういう場合の曖昧な知識は、全くの無知よりも有害と
いっても過言ではありません。
 
--------------------------

 本問は、そこを聞く問題ではありません。

 しかし、以前にも書きましたが、この1号独自給付の
部分は国民年金の中でも頻繁に出題される分野です。

 過去問を見て頂ければ、それはわかって頂けると思い
ます。

 そんなに難しい問題は出されませんので、過去問で出
題されているものは、確実に押さえていってください。

--------------------------

 本問は、「10年以上」を「5年以上」に変えて誤り
の問題です。

本問の答え>×

時効(労災)

労災14-6

 休業補償給付又は休業給付を受ける権利の時効は、当該
傷病に係る療養のため労働することができないために賃金
を受けない日ごとに、その翌日から進行する。

■■解説■■

 みなさん、もう願書は出しましたか?。

 「今年はダメだから‥‥」とまだ出していない方、もった
いないです。

       必ず願書は出しましょう!

--------------------------

 その理由

1、これからの学習状況次第では、あと3か月で今年の合格
 ラインまで実力が伸びてくることは十分考えられます。

  直前になって「これならなんとかなるかも‥‥」と思っ
 たときに、願書を出してなくて受けられないということに
 ならないように、とにかく出願だけはしておきましょう。

2、それでも「もう今年は絶対にムリだから‥‥」という方。
 気が早いのですが、来年も試験勉強を続けるつもりだったら、
 今年の本試験を来年向けの「模試」として受けてみたらどう
 でしょうか?。

  来年受験ということを考えたら、今年の本試験ほど良質
 な「模試」はないでしょう。その雰囲気、問題傾向など、
 どれをとっても本番さながら(当たり前ですが)。今年それ
 を現場で体験しておく価値は、十分にあると思います。

 いずれにせよ(当たり前のことですが)試験は受験しなけ
れば絶対合格できません。
 受験しさえすればわずかでも合格する可能性はでてきます
が、受験しなければ合格可能性は永遠に0のままです。

 願書を出しましょう。

 そして、とにかく本試験を受験しに行きましょう。
 
--------------------------

 時効です。

 時効については、あまり難しい理屈はありません。要は、
年数・起算日について、それを知ってるか、知らないかだけ
の問題がほとんどです。

 今から少しずつ押さえていって、本試験直前には確実に頭
に叩き込んでください。
 そして、各科目、時効が出題された時には確実に得点源に
していってください。  

---------------------------

 本問はそのとおりです。ちなみに年数は、2年です。

本問の答え>○

家族給付

健保11-9

 被扶養者が保険医療機関において療養を受けたときは、被
扶養者に対して家族療養費が支給される。

■■解説■■

 典型的なひっかけ問題です。

 家族給付は「被保険者」に対して支給されます。

 このあたりは大丈夫だと思います。

--------------------------

 家族給付については、他にも、

・家族埋葬料の額は、一律定額10万円である。

健保11-6
 被扶養者が死亡した場合に支給される家族埋葬料の金額は、
実際に埋葬に要した費用とされている。

答え>×

・被保険者のような資格喪失後の給付はない。

健保15-8
 被保険者の資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上
被保険者であった者の被扶養者である配偶者が被保険者の資
格を喪失した日後6月以内に出産したときは、家族出産育児
一時金として、被保険者に対し、30万円が支給される。

答え>×

---------------------------

 このあたりも含めて、過去問をしっかりおさえておきまし
ょう。

本問の答え>×

36協定の当事者

労基13-5

 労働者の過半数で組織する労働組合がない事業場において
36協定を締結する場合、労働者側の締結当事者たる「労働
者の過半数を代表する者」の「労働者」の範囲には、そもそ
も労働時間の規定の適用がない労働基準法第41条第2号に
該当する監督又は管理の地位にある者は含まれない。

■■解説■■

 ここを整理しておきましょう。

 1、過半数代表者(選ばれる人)の範囲

 2、労働者(選ぶ人)の範囲

 は、違います。

--------------------------

 例えば、みんなで投票をして1人の代表者(Aさん)を選ぶ
としましょう。

 ここでいう「みんな」が、上の2です。

 この「みんな」の中に、いわゆる管理監督者が含まれますか?
ということを聞いているのが、本問です。

 結論としては、含まれます。つまり管理監督者も代表者を選ぶ
ための投票はできるということです。

 ちなみに、この「みんな」の中には休職期間中の者等も含まれ
ます。

---------------------------

 これに対して、代表者(Aさん)が上の1です。

 この代表者が、管理監督者であってもよいですか?というと、
これはダメです。

---------------------------

 [結論] 管理監督者は、投票はできるけど、代表者になることは
     できない。

本問の答え>×

お久しぶりです

 みなさん、お元気でしょうか?。

 連休が終わりました。

 しっかり自分のペースで進めた方、そうでなかった方、
いろいろいらっしゃるでしょう。

--------------------------

 いままで順調に来た方は、そろそろ過去問も答えを覚え
てしまって飽きてきた頃かと思います。

 そういう方は次のステップへ進みましょう。予想問題・
新作問題を解いてみてください。

 本屋さんに行けば、掃いて捨てるほど色々な問題集が
売られています。どれでも自分の気に入ったものを選ん
で、解いてみてください。

 ただあまりたくさん買い込みすぎても消化不良になるだ
けですので、これと決めたらそれを何回も繰り返して解き
ましょう。

 それと予想問題・新作問題を解くときも、必ず自分の
基本テキストにフィードバックして確認する作業を忘れ
ないでください。

--------------------------

 まだ過去問学習が不十分な方は、まず過去問学習を優先
させてください。

 ここであせって、あれもこれもと手を出すと、虻蜂取ら
ずで終わってしまいますので、まずは目の前にある過去問
学習を続けましょう。

--------------------------

 あとこの時期から気になるのが、法改正と白書対策です。

 これらは独力でやろうとすると結構大変なところなので、
常日頃独学されている方も、ここだけは資格学校の単発講
座に乗っかってみてはどうでしょうか?。

--------------------------

 これから本試験日までは、とにかく一目散に走り抜ける
だけです。

 これまで順調だった方もここで気を抜けば一気に追い抜
かれてしまいますし、逆にこれまでゆっくりだった方もこ
こから本試験日までの頑張りで合格することも十分可能で
す。

 試験勉強について、こう表現した方がいます。

「試験勉強というのは、下りのエスカレーターを、歩いて
上るようなものだ」

 つまり普通に歩いて進んでいるだけでは、いつまでたっ
ても上に進んでいきません。現状維持のままです。
 下りの勢いに負けない勢いで上に駆け上がっていかなけ
れば、目的地(合格)には届かないのです。

 合格へ向けて、駆け上がっていきましょう。

« 2006年4月 | トップページ | 2006年6月 »